さて今日は何をしようと、朝食を食べながら考える。日曜日の朝、なんの予定もない。
ただ、そう考えている身体はいま東横インの朝食会場にいる。「今日は何しようかな」なんて、朝を自宅で迎えた人が考えることであって、朝食を旅先のホテルで食べながら考えることではない。行ったら帰ってこなければならない。
なぜそうなったかと言うに、本来私はこの時間には家にいるはずだったからである。日帰り(正確には片道は夜行バスだが)で大阪に行き、イベントに顔を出して、終わったら失礼しようとしていたら、なんだかんだで夜まで一緒にいることになり、気づいたら天六*1の東横インに転がり込んでいた。
もともと今日なんの予定もなかった。だから予定を変えて一泊よく宿泊をともなう外出をするのに、行ったら行ったでやりたいと思うことはそんなにない。クレー展に行った次の日がまる一日空いていたのだけど、特にやりたいこともないので「開館と同時に名古屋港水族館に入って、飽きたら帰る」という旅程を立てておいたら、結局閉館まで名古屋港水族館にいた。そしてそのまま帰った。
そもそも昔からやりたいことなんてそんなになかったのかもしれない。昔は朝から晩まで列車に乗って、日が落ちたら寝る。その繰り返し。その列車に乗るという部分を取り除いたら、案外そんなにやりたいことなんてない。それなのに大阪に行くし名古屋に行くし、その少し前には山形にも行った。
この日も結局梅田のナガサワ文具センターに寄って、新大阪の駅で神戸苺ショコラを買っただけで、真っ昼間の新幹線に乗って帰った。でもたとえば月曜日も休みだったら、もう少しホテルのなかで真面目に「やりたいこと」を探したかもしれない。