オペラシティアートホールのミュージアムショップでゴットフリート・ベームの『図像の哲学』を衝動買いした。5000円もしたけど、出版社品切れなのでしょうがない。
シリーズとしてはあの叢書・ウニベルシタスである。哲学書のコーナーに鎮座する、白・赤・黒の植物模様のハードカバー。『エクリチュールと差異』『シミュラークルとシミュレーション』といった、思想に関する本で一度は見た名前がそこには並んでいる。それは生まれて初めて岩波文庫の青の棚を見たときの感動に似ている。歴史の授業で習った名前の本が、実際に売られているというあの感動。しかし手に取ってみれどその金額は岩波文庫とは全く違って1冊3300円は下らず、その値段の高さからおいそれと買おうとは思えなかった、まさに人文学徒の高嶺の花。それを今なぜか手にしている。感慨深い。歴史学の専攻だったから教科書としても手にすることはなかった叢書ウニベルシタスをなぜか趣味の文脈で手にするとは。人生とはわからないものである。
しかし相変わらずほしい本の値段が平均2500~3000円ぐらいなのでウニベルシタスをさほど高いと思わなくなったのは事実で、『図像の哲学』を読んでいてふと読み返したくなったホックニーの『絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで』も、「増補普及版」を謳う割に3,850円もする。