野球は三塁側で見るもんだ

12年ぶりに一塁側から野球を見た。三塁側から野球を見ると投手と打者の視線の向こう側に一塁走者が眼に入るので、走者の動きを把握しやすい。今日座った場所からだと、打者と投手を見ていると一塁走者の動きが全く目に入らない。

一塁側に座るメリットとしては利き目が私は左なので打者が見やすいのと、野球で打席の次に多いのが一塁上でのプレーなので、それが見やすいことにある。しかし一塁上でのプレーがアウトかセーフかなんて審判にまかせておけばいいのであって、自分で判断する必要はない。

「一塁側のファウルラインの延長線上にある三塁側スタンドの上方が、スコアブックの記入に最も適した場所である」と今は無き野球記録系サイトで見て以降、球場に足を運ぶ時はそのあたりに座るようにしている。都市対抗だとちょうど記者席の近くで、公式記録員からの記録が記者に伝達されるのが聞こえてくるのも都合がよかった。「日立市高橋投手、投球数41球、失点自責点0です」「ただいまの記録はパスボールです」というのがすぐに聞こえてくる。スコアを付ける上でこれほど好適な場所もあるまい。

ただ今日の試合に関しては両チームともそれほど細かい動きを仕掛けず、早稲田に関してはそもそも仕掛けるほど走者を出さなかったので、別にだからといって特に問題はなかった。動きの少ない試合で(決して締まっていた訳ではない)、スコアをつけやすい試合だった。

都市対抗野球大会、仙台の一高・二高定期戦に並ぶ日本野球界の三大奇祭*1である早慶戦を生まれて初めて観に行った。親戚縁者に早慶関係者が一人もいないので、単に混むからという理由で今まで避けてきたのだが、早稲田の関係者に誘われてついに観に行った。スコアブックを付け始めて18年、173試合目である。早稲田の関係者に誘われて行ったので当然一塁側に座る。世は10月の末、「早慶戦で早稲田の応援をする早稲田OBの仮装」をして神宮球場に出かけ、大声で都の西北と紺碧の空を歌ったが、都の西北は1番と3番を歌えるものの2番が歌えないという弱点が露呈した。しかし一生克服する必要のない弱点である。

*1:私が今勝手に決めた。異論は認める。