予定がない土曜日は、国会図書館に行く
なんにも予定がない土曜日は、国会図書館に行くに限る。
そこで何をするのでもない。最近蓄積した疑問を解決しにいったり、適当に先祖の名前を入れてみて、先祖に関する資料が新しく入っていないか確認してみたり、近くの図書館や古本屋には置いていないような本を読んだり、新聞記事のデータベースのように家では使えないオンラインのデータベースを使ったりする。中に食堂があるから朝から来てもいいし、午後から行くこともある。土曜日は17時には閉館するから、午後から行くとあっという間に閉館になってしまう。
公立図書館はいつの間にか「地域のコミュニティの場」になってしまっていて、「静かにしなければいけない場所」ではなくなってしまったように思う。私が子供の頃図書館に行って少し声を出そうものなら親に滅茶苦茶怒られたものだけど、特に最近できたきれいな図書館は1階にカフェなんかがついていることもあり、書架や閲覧スペースではないところでは大声で会話したり子供が泣き叫んでも許される空気があるように思う。それが書架のスペースにまで響いてきて、あまり居心地がいい場所だとは思わない。
でもここはそうではない。みんな他の図書館ではどうしようもなくなって、ここに集まってきた人たちである。資料に対する目つきが違う。9時30分から17時という限られた時間の中で、ここに来ないと見られないものをひたすら探し、複写し、読み込もうとしている人たちばかりである。まあ、明らかに違う人もたまにいるけど、お行儀の悪い人はいない。そう見えるのは、自分もなんだかんだいって、「ここに来ないと見られないもの」に一生懸命で、他人に眼を向けている暇なんてないからかもしれない。