推し活と百均のターミナルデパート上での偶然の出会い

さいきん百均でポストカードが入るA5サイズのシステム手帳のリフィルを買った。変にロフトやらハンズやらに行くよりポストカードやら何やらのいわゆる「推し活」グッズと呼ばれるものは百均のほうが整っているのではないかと思う。しかしそれは私が単に「推し活」と呼ばれる行為をする人が普段足を運ぶような店――たとえばアニメイトなどのキャラクターグッズを扱っている店――を私が日常の生活範囲圏内としていないだけであって、そういう店に行けばそれに特化したグッズが売られているのかどうかは知らない。あくまで私の「日常」と呼ばれる範囲のなかで、もっともそういうグッズが充実しているのが百均であるという話に過ぎない。

学生の時分からオタクみたいとよく言われてきたが、アニメイトなどのキャラクターショップやコラボカフェやらポップアップショップといったものとは無縁な人生を送ってきた。学生時代はまだ実家にいたからテレビが家にあり、アニメに常に触れられる生活だったにも関わらずである。アニメやマンガよりもどちらかというとラノベのほうが好きで、かつ好きだったラノベがアニメ化されることはついぞなかったからかもしれない。学校の近くにアニメイトがあり、たまに寄ったりしたことはあったが、何かを買った記憶がない。

ターミナルデパートに百均が入り、その百均が一番賑わっているのがなんとなくこの町というかこの国自体が貧しくなったんだなと思うと同時に、「百均でいいか」という程度には百均の品揃えがいいことも確かである。郊外に住んでいる人が「とりあえずイオンに行けばなんでもあるやろ」と思うのとたぶん同じである。みんなが大好きなタイパ、コスパが高い。行けばある。安い。じゃあそこに行けば良いという思考停止。貧しくなったのは金銭的な意味だけではない。しかしながらそうやって自分も他で見当たらないようなもの(幅105ミリのポストカードが入るA5サイズのシステム手帳のリフィル)を買っているのだから、なんだかんだ言って百均は便利だし、私は平均的日本人である。

ただ、そうやって買ってきたポストカードのリフィルは穴の位置やポケットの幅にかなりバラツキがあり、やっぱり百均は百均なのだなと思った。まあ、それで使い物にならないリフィルが何枚かあっても、所詮は100円の商品だからそう大して落ち込むこともなく、文句を言わずに黙って捨てるのだろう。