インフレと葛西のマグロのぬいぐるみ

これだけ物価高が叫ばれている時代なのだが、葛西臨海水族園で売られているマグロの一番大きなぬいぐるみは10年以上前から11,000円ぐらいだった記憶がある。昔11,000円で買えた万年筆が今や15,000円ぐらいすることを考えるとここだけ時が止まっているかのような感がある。持ち上げると結構な重さがありどうやって持ち帰るんだこれ、という感想しか浮かばないあの大きなぬいぐるみが1年間で一体何個ぐらい売れているのか気になる。実はこの10年で1個ぐらいしか売れていなくて、10年ぐらい前に作ったやつがそのまま残っているから10年間変わらない値段で売られているのかもしれない。

「どうあがいてもイルカ(カワウソの場合もある)がもらえる!」という1回1,000円ぐらいのくじ引きが結構な数の水族館の出口付近に待ち構えている。たまにこれをやっている親子連れを見る。だいたい4等とか5等とかの小さいイルカのぬいぐるみを持って帰っているのだが、彼らは1等や2等のあのクソデカイルカが当たってしまう覚悟を持っているのか。それともあのクソデカイルカが欲しいと思ってクジを引いているのか。ちゃんとした売店ならひょっとしたら配送してくれるかもしれないが、あのくじ引きの商品は配送してくれるのか。配送するとしたところでどうやって梱包するのか。

ぬいぐるみを買ったらもうおしまいだと思っている。精神が一番終わっていた頃、ポケモンセンターに行ったらポケモンの小さいぬいぐるみが1,200円ぐらいで売られていたので、カイオーガがいたら買ってしまおうかと思ったが、幸いにして売られていなかったので何も買わずに帰ってきた。今一番危ないのはマクセルアクアパーク品川に売られているナンヨウマンタのぬいぐるみなのだが、葛西のマグロのぬいぐるみの小さい方と大差ない大きさなのに4~5,000円もするので、多分それを手にした瞬間に理性が勝ちそうなものであるが、それに理性が勝てなかったらもうおしまいである。