歩きスマホはなくならない

みんなそんなにアニメを見たりドラマをみたりする時間がどこにあるのだろう、と思ったけれど、みんな歩きながらスマホで倍速で見ているのかな。歩きながら見たらみんなが言っている通り危ないし、一応それをしている側も周りに気を遣っている体でいないといけない関係上、作品に集中できないから結局頭に入ってこないし、誰も幸せにならないのではないかと思う。でも、いくら歩きスマホは危ないと啓発しても、この世の中で歩きスマホをしている全員が「自分だけは(他の人と違って)周りも見えているから大丈夫」と思っているので、残念ながらこの世から歩きスマホは永久に無くなる気配はない。

そうまでしてテレビやアニメを見たうえで話を合わせなければいけない人間がこの世には存在しないし、そうまでして見たい作品もそもそも存在しない。ドラマやアニメを勧めてくる人間もいない。自分が素直に見たい、摂取したいと思ったものだけを摂取して生きている。それはそれで幸福だと思っている。

そういえば家にテレビがない。だからといってネトフリもアマプラも登録していない。実家にいたころからテレビを見る文化がない。さすがに幼稚園とか小学生の頃は見ていたけど、中学生になる頃にはもう家のテレビが点いているのは18時53分から19時までの7分間だけという、そんな環境で過ごしていた。実家の自分の部屋にテレビはなかった。だから一人暮らしを始めてもテレビの必要性を感じなかった。インターネットで十分だと思ったし、この世に存在しない自分の想像の中にしかない何かを考えることが、今この世界に起こっていることについて考えるよりも遥かに楽しいと思っていた。