ジ・オリオン高校

下剋上球児』の舞台は三重県らしいので、あの伝説の「ジ・オリオン高校」をもじった学校が出てきてもいいような感じがするのだが、出てきていないらしい。今からおよそ半世紀前の1963年綺羅星の如く出現し、創立4年目には早くも夏の県大会ベスト4、6年目の1968年には甲子園まであと1勝というところまで迫りながら、その翌年には廃校になったという、名前も歴史も派手な学校である。もし1968年に甲子園に出場していたら、カタカナの学校としては1965年春のコザ高校以来史上2番目、夏の選手権としては2005年の聖心ウルスラ学園より37年早く初めてカタカナを校名に含む学校の甲子園出場校になっていたかもしれない。

しかし約50年以上前は目立っていたカタカナの名前の学校だって、今やクラーク記念国際や日本ウェルネスなどの通信制を持つ学校が高野連に加盟したり、あるいはキリスト教系の学校が共学化して加盟してきたりで、それほど違和感なく受け入れられるようになっているのではないかと思う。聖心ウルスラ学園だってもともと「緑ヶ丘学園高校」という名前の女子校だったのだ。もしいまかのドラマに「三重オリオン学園」という名前の学校が予選で出てきても「通信制の学校かな」と普通に受け入れてしまうかもしれない。ちなみに三重県には「みえ夢学園」「あけぼの学園」「昴学園」「伊勢まなび」という学校があるが、すべて県立である。

その昔、架空の野球強豪校の名前といえば「LP学園」と相場が決まっていた。もちろんPL学園のもじりだが、PL野球部無き今、どこがその野球強豪校のイメージなのだろうか。やっぱり大阪桐蔭なのだろうか。だとすると「大阪松蔭」とか「大阪桐陽」とかそういう名前なのだろうか。あまり強くなさそうだけど。