物欲の切りかた

こないだ買った『西洋美術史』(美術出版社)を開いたら辛かったので、たぶん読むのではなく書くタームに入ったのだな、と思い、もうひとつのブログのほうに万年筆のことを書いた。インターネットに上げた写真は基本的に転載されるものだと思わなくてはならず、念のため文字を入れてから上げるのだがこれがまあまあうつ病の自分には面倒くさい、というよりうつ病でなくても面倒くさい。

一応持っている万年筆のコレクションの紹介なのだが、持っていない人のためにある程度有益な情報をご提供する意図も5ミリぐらいあってやっている。しかしやはり他人に向けて書くというのはあまり得意でないし好きでもない。あんなに手間暇かけて写真を載っけているのに大してアクセスもない。何も考えず、何の有益な内容もなく、画像の一枚もないこちらのブログの10分の1程度のアクセスしかない(まあこちらはいくつかのブロググループに参加しているからというのはある)。割に合わない。しかし何か書きたいし、1日に2つも記事を上げると明日書くことが一つ減る。

万年筆は全部で25本ぐらいあるのだが、全部青い。私が万年筆、いや高級文具を購入の検討の俎上に置く基準は単純で、「青いか否か」でしかない。青くなければどんなに他の機能が優れていようが、買わない(しかしこの「青」というのが厄介で、300色どころではない。日本人は青と緑の概念が曖昧で、どう見ても緑じゃねえかというものを「青」と称して売っているが、長くなるのでやめる)。その代わり、青いと割といろんなものを買い漁ってしまう悪癖がある。昨年の終わり、「今新品で流通している万年筆で欲しいものはない」と思っていたのだが、気づいたら今年はその当時まだ存在していなかった新しい万年筆と、もう流通が終わっていた古い万年筆を10本ばかり買っていた。