きっと浮世絵を見る時に右下の端と右の真ん中よりやや上あたりを見るようになるだろう

太田記念美術館に行ってきた。「深掘り! 浮世絵の見方」と題した展示は浮世絵師の紹介とか、時代とかそういうものを全部すっ飛ばしてただただ浮世絵の技法にフォーカスするというなかなか楽しい展覧会だった。同じ絵でも最初の方に刷られたものとあとのほうに刷られたものでは色のほかに線の太さに違いが出てくること。目印の角のところが彩色の時にどうしても塗られずに残ってしまうことなど。だからこの展覧会を見終わったら、きっと浮世絵を見る時に右下の端と右のまんなかよりやや上あたりを見るようになるだろうと思う。

太田記念美術館のいいところは近くにビーサイドレーベルの原宿店があるところで、またアホみたいにシールをたくさん買った。BUNGU BOXが移転してから行くついでが全くなくなってしまったのだが、これからは太田記念美術館にいくついでに行けば良い。惜しむらくはカフェスペースがないこと(東洋系美術館は「カフェ」と銘打っていなくてもウォーターサーバーなどとソファが置かれているスペースを持っていることが多い)だが、あんな立地でそもそもの面積が小さいから仕方がない。ミュージアムショップがありそうなところには美術館と全く関係のないかまわぬの店舗になっている。新丸ビルのかまわぬは屋号とは裏腹に店員さんがガンガン話しかけてくるのだが、ここのかまわぬはそんなことはない。

たぶんこれが今年の美術館納めになるだろうと思う。11月から阿呆のように美術館に行った。来年はまた西洋美術館のキュビスム展と、東博中尊寺金色堂あたりから始めるのだろう。