愛校心

高校や大学の同窓会からの郵便物の送付先が実家になっている。だから送付先を変えてもらえと家族から言われているのだが、高校や大学の当局に今の住所を知られたくないのでそのままにしてある。

そういう郵便物を見る機会は年1回の帰省しかない。今年の高校の同窓会通信を見たら「製作費が上がっている」ということが書かれているので、送るのをやめてもらうことにした。ちょうど同窓会の案内状が同封されていたので、これに「郵便物の送付不要」と書く。印刷物数は送付先が1つ減っただけで費用が変わるものではないが、発送費用は送付先が1つ減っただけで一通分確実に減らすことができる。なんという愛校心!! 来年には普通郵便も値上げされるから、同窓会だよりを読んでいない人は維持費を納める代わりに郵送物を止めてあげたほうがいい。それが母校のためにできる最大限のことである。

大学のほうはもっとシステマティックになっていて、なんとWebの同窓会登録内容変更フォームに「郵送物の送付不要」というチェックボックスがある。店の会員登録みたいだなと思うが、別になりたくて同窓会に入った訳ではない。この大学を出て人とのつながりができましたなんて今までただの一度もないし、なんなら退会しても構わないぐらいである。しかしながらこれでやはり郵便物の発送費用を削ることができ、要するにその発送費用分を寄付したのと同じことが実現できるから、寄付も何もしない人よりかはよほど母校のためになることをしている。なんという愛校心だろう。