幸せの青い色鉛筆

青色が好きなので青色の色鉛筆ばかり集めたら幸せになれるのではないかと思ったのだが、人肌を塗るのにどうしても青色だけだと都合が悪いので結局数10本入りの色鉛筆のセットを買った。人生そう上手くはできないようになっている。

子供の頃なぜかは知らんがカランダッシュの水溶性の色鉛筆が家にあった。水を垂らすと溶けて絵の具みたいになるということを親から聞いたのだが、ごく一般的な家庭であった我が家には水を垂らす道具がなかったし、家にらくがき帳はあれど画用紙がなかったので水で溶かしてみたことは一度もない。

その後小学校の高学年の頃は無印良品の水性ペンを持っていた記憶がある。ビニールポーチに入った24色ぐらいのもの。それでなんか読んでいた雑誌のイラスト投稿コーナーに何回かイラストを投稿して、1~2回載ったことがある。あまりに塗りが雑なので最後のほうを親に手伝ってもらったのを後でさんざんイジられた。今描いたイラストの塗りを見たらそんなに塗りが雑だとは思わないのだけど、「ふつう」の人から見たら雑に見えるんですかね。

両親、というより母親の持っていた音楽とか絵を描いたりとかそういう芸術的な才能は全部姉が持って行ってしまって、それらを全部抜き取った残りカスが私なのである。ただそういうものに憧れて、手を出しては辞めていったのが私の歴史であったりする。たとえば美術館に行った感想をひとつとっても、姉はトラベラーズノートに絵を描いてまとめるのだけど、私はここに書いているような何の中身もない文章で綴ることぐらいしかできない。でも中身のない文章を考えてあるいは考えずに書いているほうが、シャープペンよりも万年筆を動かしたほうがたのしいので仕方がない。