東博のミュージアムショップの使い方

東博ミュージアムショップは日本最強クラスの芸術書専門本屋であると勝手に思っている、ということは前にも書いた。あそこ以上に展覧会の図録が充実している本屋はここと神保町の悠久堂書店しか知らない*1。画集、作品集のほかに歴史や文化、宗教などの人文書に服飾やデザインなどの本、更には博物館学の本が揃っており、池袋のジュンク堂で言えば3階と4階と9階がギュッと詰まった感じなのである。ちなみにすぐ近くの国立西洋美術館も書籍は充実しているが、ほぼすべて美術関係の本である。ここが「博物館」と「美術館」の違いであろう。

ここのように文庫・新書・一般書をジャンルごとにまとめてくれると、文庫や新書はレーベルごと、一般書はジャンルやフロアごと、という新刊の本屋ばかりに行っていると無意識に作られるカテゴリ分けのようなものを取っ払ってくれ、いつも見ているはずの棚にある本――ちくま文庫とか角川ソフィア文庫――にこんな本なんてあったかな、という発見がある。だから東博に行くときは必ず割としっかりミュージアムショップに寄る時間を取っている。

もうひとつ東博ミュージアムショップのいいところは本にだいたいカバーが掛けられていないところで、芸術書の類になると一般書でもカバーをかけられてしまうことがあるのだが、ここではそんなことはないのでページをめくってある程度買うべきかどうかの判断がつく。ここで判断を検討するような本だから割と特殊な本が多いので近所の図書館にはだいたい置いていないし、このために国会図書館や都立図書館に行くのも面倒くさい(国会図書館なら勿体ないので他に用事を作る必要がある)。

しかしそのような特殊な本ばかりであるにも関わらず、池袋のジュンク堂か丸の内の丸善のどちらかには在庫してあることが多い(日本橋丸善はたまにないことがある)。ここが池袋ジュンク堂と丸の内丸善の恐ろしいところで、どちらも夜9時とか10時ぐらいまで開いているので、夜間開館日でも閉館後に立ち寄ることができ、そこで買うとhontoポイントとpontaポイントがつく。ちょうどこの3連休もhontoポイントは5倍である。

*1:ただし悠久堂書店は古本屋である