見た国宝のチェックリストを作ろうとしてやめたことがある

それでようやく中尊寺金色堂展に行った。雨降りの極寒の日でも20~30分の入場待機列ができている。物好きが集まるものだと思ったが、そういう自分も入場待機列がなくなった時間帯を狙ってノコノコと出かけていくのだから、そういう物好きの一人ではある。

国宝指定の仏像11体が一気に出張してくださるのだから物好きが集まるのもわかる。それに須弥壇のうえに置かれているのを遠くから眺めるのでは絶対にできない、真横やら後ろやらから眺めることができるのも、物好きが集まるのもわからないでもない。像の配置も金色堂とだいたい同じにしてあるという(地蔵菩薩の配置が少し違うらしい)。それでいて柱の装飾などもなんとなくそれっぽくしてある。これであとは壁と天井に金箔を貼っていたら完璧だったのだけど、さすがにそこまではできなかったらしい。そこは入ってすぐのところにある実物大の大きさで金色堂内を再現した8K映像で本物の姿を偲ぶしかない。と思ったのだけど、いや、中尊寺金色堂は現存するのだから行けばいいだけなのでは、と思った。

東博の特別展のグッズには毎回イロモノが1点含まれていて、今回は持国天増長天に踏まれている邪鬼のぬいぐるみというものが売られていて、それを買っている人を一人だけ見た。

むかし、見たことがある国宝のチェックリストを作ろうと思ったことがあったのだが、東博の考古館に行ったら米粒みたいな大きさの◯◯古墳出土の勾玉、みたいのが何個も「国宝」と書かれていたりして、それをいちいちチェックしていくのがなんか阿呆らしくなったのでやめたことがある。それに寺社の類は建物によって国宝だったり重文だったりすることもあるし、建物は国宝でも重文でも無いけど庭が特別名勝です、というのもあってなんかよくわからないのであきらめた。そして年が経つごとに国宝は増えていく。